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グローバル人材育成に関わる人の必読書が出ました!

2014.05.15 宮森 千嘉子

グローバル人材育成に関わる人の必読書が出ました!

こんにちは!

異文化経営/組織文化の専門家集団、
itimインターナショナルが運営する
「グローバル人材研究所」のサイトへようこそ!

グローバル人材育成に関わる全ての方の必読書が出ましたので
今日はその内容をご紹介したいと思います。

タイトルはずばり、
「異文化適応能力:文化の違いを超えて働くための4つのコンピテンス」
(原題:Intercultural Readiness:Four competences for working across cultures

私たちItim インターナショナルのコンサルタントが使い、
このブログでも数回に分けてご紹介してきた
異文化対応能力アセスメントツール 
IRC(International Readiness Check)の生みの親、
ウルスラ・ブリンクマンとオスカー・ヴァンベレンブルグの共著です。

 

出版社の紹介文  ますますグローバル化する職場、ビジネス環境で、文化の多様性を超えてメンバーが効果的にコミュニケーションを取り、恊働することは多くのグローバル組織の課題である。

出版社の紹介文
:ますますグローバル化する職場、ビジネス環境で、文化の多様性を超えてメンバーが効果的にコミュニケーションを取り、恊働することは多くのグローバル組織の課題である。

同著の目次を見てみましょう。

1. 異文化対応力:タレントをコンピテンスに翻訳する
2. 何故異文化対応能力が必要なのか?
3. 4つのコンピテンス 

4. 多様なタレント、新しい能力
5. 異文化対応力は自然に身に付くという神話の真偽
6. 文化的に多様なチームにおける異文化対応力
7. 組織の異文化対応力を高めるには?

まさにグローバル人材育成に関わるすべての方々に
知っていただきたい内容です。

これから三回にわたって、
異文化対応能力育成に関する新事実や、
組織の異文化対応力に関する洞察を、
お伝えしたいと思います。

これは
2001年から2013年末までにIRCを受診した
3万人のデータベースを分析した結果、
著者たちが見い出した新しい発見です。

今日はまず、3万人のデータ分析結果のご紹介です。

重要な結論は、
「海外体験・異文化体験だけでは異文化対応力は身に付かない」です。

一般に既に海外駐在経験があると、人事や他の人から
「2回目の駐在では初めての人より苦労しないだろう」
と考えられがちですが、それは神話に過ぎないようです。

この本では、次のような事実を明らかにしています。

  • 文化の多様性が高い国、地域に住む人の方が
    単一文化圏に住む人より異文化対応力が高いわけではない。
  • ヨーロッパ人はアメリカ人より異文化対応力が高いわけではない。
  • (昔と比較して海外体験が多いと思われる)
    今の若者の異文化値対応能力は実は今の大人世代より低い。
  • 海外体験の有無と、異文化対応力には、相関関係がない。
  • 文化的背景を異にする人との友人関係は
    異文化対応力を高めるのに必須である。

つまり、日本が島国で単一文化圏であるからといって、
私たち日本人の異文化対応能力が低いとは
限らないことが証明されたのです。

 逆にちょっと心配なのは、
現在多くの教育機関や会社が行っている
グローバル人材育成プログラムの多くが、
「とにかく海外体験をさせること」に焦点を置いていることです。

異文化体験そのものは良い事です。

自分の文化的価値観を相対的に見る機会がないと
海外でネガティブな体験をすればかたくなに、
外国人をステレオタイプ視したり、
差別視することになるケースがあります。

また、長期駐在者の中には、
最初は異文化にオープンに接していたのに、
いつまでもコミュにコーションがうまく行かず、
逆に異文化に対して閉鎖的になってしまう
ケースもあります。

つまり、異文化対応能力は、
「英語ができる」
「行けばなんとかなる」
「送り出せばなんとかなる」
だけでは身に付かないのです。

異文化対応能力を高めるためには、
異文化に触れてお客様になっているだけでは効果はなく、
公私を問わず文化背景の異なる人と
価値観のぶつかり合いを経験することが必要です。

そこで次回は、異文化対応能力とチームワークについて、
同著の内容をご紹介します。

どうぞお楽しみに。

 

 

 


WRITER

宮森 千嘉子

Hofstede Insights Japan
代表取締役
マスターファシリテーター

サントリー広報部勤務後、HP、GEの日本法人で社内外に対するコミュニケーションとパブリック・アフェアーズを統括し、組織文化の持つビジネスへのインパクトを熟知する。また50 カ国を超える国籍のメンバーとプロジェクトを推進する中で、多様性のあるチームの持つポテンシャルと難しさを痛感。「組織と文化」を生涯のテーマとし、企業、教育機関の支援に取り組んでいる。英国、スペインを経て、現在米国イリノイ州シカゴ市在住。異文化適応力診断(IRC) , CQ(Cultural Intelligence) , GCI (Global Competencies Inventory), 及びImmunity to Change (ITC) 認定ファシリテータ、MPF社認定グローバル教育教材<文化の世界地図>(TM)インストラクター、地球村認定講師、デール・カーネギートレーナーコース終了。共著に「個を活かすダイバーシティ戦略」(ファーストプレス)がある。青山学院大学文学部フランス文学科、英国 アシュリッシビジネススクール(MBA)卒。

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