不確実性への対応力

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不確実性への対応力

こんにちは!
異文化経営/組織文化の専門家集団、
itimインターナショナルが運営する
「グローバル人材研究所」のサイトへようこそ!
itimの加藤真佐子と宮森千嘉子です。

私たちの異文化対応能力をスコア表示してくれる
アセスメントツール、Intercultural Readiness Check (IRC)
のご案内も今回で最後です。

最終回は、4つ目のコンペテンス
「不確実性への対応力をご説明します。

不確実性への対応力」は、私たちが
「文化的に多様な環境に存在する不確実性と
複雑性を、どれくらい自らの人格形成の
チャンスと捉えているか」を診断します。

多様な価値観を持つ人々からなる異文化環境は、
日本人だけの時より、予測困難、想定外の事態が
起こりやすい環境です。

そうした不確実性の高い
異文化状況をストレスと捉えて避けてしまうか、
逆に新たな学びと成長の機会と捉えて、
オープンに飛び込んで行くのか?

この態度の違いによって、異文化環境での
私たちの「有効性」、ビジネス成果に大きな
違いが出て来ます。

この能力は、不確実性の高い異文化環境を、
「楽しむ能力」とも言えます。

未知で予測不能な状況を楽しむことができれば、
ストレスも溜まらず、エネルギーが生まれるからです。

ところで、国民文化の違いを理解するための
ツール、ヘールト・ホフステードの5次元モデルの
4つ目の次元は、「不確実性の回避」でした。
同じ「不確実性」と言う言葉が使われている事から、
この二つを混同される方があるので、その二つの違いをのべます。

5次元モデルの「不確実性の回避」次元が測定したのは、
国民レベルの文化の特徴であり、
IRCは、「不確実」な状況に対応する個人の能力を評価します。

日本文化は世界でも最も不確実性を回避したい
文化の一つですが、日本人にも、予期せぬ出来事に
面白みを感じ不確実な状況に柔軟に対応する人も
いれば、予期せぬ事態がストレスになる人もいます。

たとえば、海外旅行をする場合、添乗員さんに
すべて御任せの団体海外旅行を好まれますか?
それとも、飛行機と最初の晩のホテルだけ押さえたら、
後は現地についてから、天気やその気分で
旅行プランを作っていくことを好まれますか?

前者は旅先の不確実な状況や、そこから生まれてくる
面倒な手続き(空港からホテルへの行き方、見知らぬ街での
電車の乗り方など)を避けたく、不確実性対応能力が低い
傾向があります。

また後者のような旅行を好まれる方は、不確実性を楽しむ能力、
対応力が高い傾向があります。

ここで間違えないで頂きたいのは、
「不確実性への対応力」は、現地での旅行プラン
作成能力の高低を意味しているのではなく、現地で、
良いレストランが見つからない、美術館に行って
みたら見たいと思っていた絵が貸し出されていて
見られなかった、悪天候のため予定していた登山が
出来なくなった、というような不慮の事態も、
旅行の一部として楽しめる能力の事を差しています。

さらに詳細に見て行くと、「不確実性への対応力」は、

  1. 「文化的複雑さを前向きに受け入れる力」
  2. 「新しい取り組みを模索する力」

以上2つの要素で構成されています。

第一要素「文化的複雑さを前向きに受け入れる力」とは、
「文化的多様性が増すほど大きくなる複雑性に対処
する意欲がどの程度あるか」を示します。

朝の出勤時のことを思い浮かべて下さい。 駅の自動改札は
ICカードで間違いなくオープンし、通勤電車は時間通りに
駅に到着し、 駅の売店の自動販売機から、冷たい飲み物が
必ず出て来る。乗り換え電車もスムーズに時間通り運行し、
朝家を予定の時間に出発すれば、会社にも予定の時間に
到着するのが当たり前。

私たち日本人は、生活のあらゆる場面で、
物事はスムーズに、予想通りに運ぶことに慣れきっています。

先ほども申し上げた様に、IRCが測定する
「不確実性への対応力」は個人の能力であり、国民文化で
はありません。

ただ、「不確実性を排除する事を良しとする」教育を
受けて来た私たち日本人は、不確実状況に対する免疫が
低く、会社、ビジネスの現場で、日本という「システム」
の一員として、「不確実性を回避する」行動を取らざるを
得ない事が多いのではないでしょうか?

文化的価値観を事にする人たちと恊働する際には、
ビジネス現場にひそんでいる日本文化というシステムに
注意を払う必要があります。

さて、文化的複雑さを前向きに受け入れる能力は、わざと
自分を不確実性の高い状況に置き、「不確実性に対する
免疫力」を付ける事によってのばすことができます。

毎日試す事のできる小さな例としては、通勤経路を
変えてみる、ランチは毎週新しいレストランを試してみる、
今度の休暇の旅行は無計画で現地に着いてからやる事を
決めてみる、などがあります。何でもいいのです。

いつものルーティンを崩し、そこでご自分がどんな
ストレスを感じ、どんな困難を経験するのか、
を知る事が大切です。

そうした「不確実性」に関するご自分の「癖」の
ようなものを把握しておけば、ビジネス現場で大きな
リスクを取らなければならないような時に、自分の弱点を
管理しやすくなります。

第二要素「新しい取り組み方を模索する力」とは、
「新しい学びと革新の源泉として、文化の多様性から
どの程度刺激を受け、新しい考えを試す場合のリスクを
どの程度受け入れるか」を示します。

この第二要素の焦点は、リスクを払って、成功するか
どうかわからない「新しいやり方」を試すことへの
オープンさです。
いわゆる「アウト・オブ・ボックス」な考え方が出来るか
どうかです。

何が正解かわかっているような状況であれば、こうした
リスクの高いやり方を取る必要性は低いでしょう。
しかし、急激に変化するグローバルビジネス(為替の
動きから,競合他社の合併、買収による競合関係の変化、
新興国からの追い上げ、異文化の人の予測困難な
意思決定や行動など)状況では、前例のない、
正解のない状況に直面します。

そうした状況では、常に新しい、馴染みの無い、
あるいはこれまでの正攻法とは全く逆の手法を
試すことが求められます。

そういう意味で、不確実性への対応力は、
グローバルビジネスの現場で求められる非常に重要な能力です。

新しい取り組み方、考え方を模索し、トライする力を
付けるためには、既存の「我が社のやり方」とか、
これまで有効であった「マニュアル」を一端忘れ、
「ゼロベース」でアイディアを出してみる事が有効です。

その試みのためには、中途採用や外国人社員を含む
新入社員の声に意図的に耳を貸すことも役立ちます。
会社レベルでも、失敗を罰したり、新しいやり方を、
前例がないから、リスクが読めないから、と言って
つぶすのではなく、とにかく挑戦してみる事を
サポートする文化を作る事が必須です。
そういう環境が整えば、個人がリスクを取りやすくなります。
グローバルビジネスがもたらす「不確実性」は高まる
ばかりです。
私たちと違った見方、考え方、取り組み方をする異文化の
同僚やビジネスパートナーは、コミュニケーションが
難しい面倒な人たちであるとともに、新たなソリューションを
見いだすための強力なパートナーでもあります。

異文化の人々と恊働する機会を意図的に求め、
異質なモノを受け入れ試す努力を、
毎日積み重ねて行きましょう。

今回で、異文化対応能力アセスメントツール(IRC)の
ご案内はひとまず終了です。いかがでしたか?

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こちらからお問い合わせください。
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