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こんにちは!
異文化経営/組織文化の専門家集団、
itimインターナショナルが運営する
「グローバル人材研究所」のサイトへようこそ!
itimの加藤真佐子と宮森千嘉子です。
グローバル人材のあなたに、今日は
文化を構成する要素について、
お伝えしたいと思います。
ホフステードはそれを「たまねぎ型モデル」で表し、
文化には目に見えるレベルと
目に見えないレベルがあると定義しました。
目に見えるレベルは、
「シンボル」「ヒーロー」「儀式」
の3つです。
「シンボル」は、文化の最も表層にある概念です。
星条旗、スーパーマン、自由の女神。
皆さんはすぐ、米国を思い出すでしょう。
日の丸、桜、富士山といえば、日本。
文化の一番表層にあるのは、
同じ文化を共有している人々にとってのみ、
特別の意味を持つ「シンボル」です。
新しいシンボルは簡単に生み出され、
古いシンボルは消え去ります。
コカコーラが世界中どこにでもあるように
ある文化のシンボルが他の文化のシンボルになることも
しょっちゅうあります。
だからこそ、シンボルは文化の一番表層にあります。
そして、その文化を代表する人、
あこがれの人が「ヒーロー」です。
スポーツ選手なら
イチロー選手、本田選手、浅田真央選手。
映画やアニメ、おとぎ話の主人公や、
歴史上の偉大な人物のケースもあります。
スーパーマン、去年なら半沢直樹。
ケネディ大統領、坂本龍馬などなど。
その文化の中で最も高く評価されていて
人々の行動のモデルとなる人物が
「ヒーロー」です。
「儀礼」は、ある文化の中で人々が
自然にとっている行動ですが、
具体的な目的達成には役立たないものです。
具体的には、挨拶の仕方、
尊敬の表し方、結婚式のお祝いなどの
社会的儀礼、
お正月やお盆などの宗教的儀礼などです。
儀礼は、その文化に属する人にとって
社会になくてはならないものと
みなされています。
何かの役に立つというより、
儀礼のために行っているという
ケースがほとんどです。
日本のビジネス慣習では、
名刺を両手で差し出し、大切に扱いますが、
外国人がそれをしたからといって、
すぐに結果に結びつく
というわけではありません。
一見もっともらしい名目で開催される「会議」は、
偉い方たちが決まった議事を進行したり
自説を主張するだけだったり
ただ儀礼的な意味しか持たない場合も
多いのではありませんか?
「シンボル」「ヒーロー」「儀礼」は、
3つ一緒に「慣行」としてまとめられます。
これらは、いつも目にすることができるので
他の文化の人たちも目に触れることが
しょっちゅうあります。
異文化に接すると、私たちは
こうした「目に見える違い」に
とらわれ、それを理解するために
大きな努力を重ねがちです。
しかし、本当に重要なのは、
たまねぎの中心にある「価値観」です。
「価値観」は、
生まれたときからあまりにも自然に
プログラミングされていくので、
私たちの意識の表層に出ていくことがありません。
グローバル人材の異文化理解の鍵は、
この「価値観」の違いを
知ることからはじまります。
次ののブログでは、
「価値観」とは何なのか、
考えて見たいと思います。
ぜひ、読んでくださいね。
加藤真佐子/宮森千嘉子
- 加藤 真佐子 プロフィール -ファシリテーター在蘭日系企業で16年間人事業務に従事し、人事、マネージメントの前提、当たり前が各国で異なること、また企業の成長、市場の変化などにより、それまで機能していた組織文化が組織の足かせになり得ることを体験。同企業でホフステード・インサイツの異文化及び組織文化マネージメントアプローチをクライアントとして体験したことをきっかけに、独立してホフステード・インサイツに参加。異文化、組織文化ファシリテータ、コーチとして多様な文化的背景を持つ人々がより良き協働関係、組織文化を構築することを支援している。幼少期および学生時代の一部を米国で過ごし、現在オランダ在住。上智大学修士課程国際関係論終了。国際コーチング連盟認定コーチ。- 宮森 千嘉子 プロフィール -ファウンダーサントリー広報部勤務後、HP、GEの日本法人でコミュニケーションとパブリック・アフェアーズを統括、組織文化の持つビジネスへのインパクトを熟知する。また50 カ国を超える国籍のメンバーとプロジェクトを推進する中で、多様性のあるチームの持つポテンシャルと難しさを痛感。「組織と文化」を生涯のテーマとし、企業、教育機関の支援に取り組んでいる。米国イリノイ州シカゴ市在住。異文化適応力診断(IRC) , CQ(Cultural Intelligence) , GCI (Global Competencies Inventory), 及びImmunity to Change (ITC) 認定ファシリテータ、MPF社認定グローバル教育教材<文化の世界地図>(TM)インストラクター、地球村認定講師、デール・カーネギートレーナーコース終了。共著に「個を活かすダイバーシティ戦略」。青山学院大学文学部フランス文学科、英国 アシュリッシビジネススクール(MBA)卒。