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Hofstede Insights Japan のファシリテーター/コンサルタント 第5回 Erika Visser
文化とマネジメントの専門家集団であるHofstede Insights Japanのファシリテーター/コンサルタントは経歴も個性も様々。自身の異文化体験について、また日々感じていることをリレー形式で書いてまいります。
(和訳は下に掲載)
One of my greatest challenges working with different cultures was initially failing to recognize the differences between direct and indirect communication. I have always been curious about the impact of culture in a society especially coming from a country with numerous cultural and political conflicts (South Africa). When I moved abroad to Singapore, the differences between cultures became more evident and I was intrigued by the direct versus indirect manner that my Australian and Asian teams communicated. Initially I was not able to pinpoint the reason for the differences in behaviours when we had team meetings via teleconference. I was surprised by what I perceived as confidence from the Australian team versus the more indirect Asian teams. The differences in communication styles lead to several conflicts between these teams.
Through researching Hofstede’s 6-D model, it helped me to understand the reason for conflicts caused between direct and indirect communicators as part of individualism versus collectivism. Hofstede’s model thus helped me resolve these issues through awareness of our differences and it helped me to equip my regional teams with the knowledge to better understand and not judge different cultural value.
I think being aware of different cultural values is the first essential step to help us understand why we are different and then through utilizing this knowledge we can leverage our strengths in order to cooperate instead of using negative stereotyping. Always be curious about other cultures and keep on learning.
和訳
私は、文化的、政治的な紛争の多い国、南アフリカの出身で、文化が与える社会への影響を常に感じていましたが、各国の文化に違いがあることを認識してはいませんでした。大学を卒業しバイオテクノロジー企業に就職し、オーストラリアからシンガポールに移住して初めて、国の文化の違いがはっきりと分かるようになりました。オーストラリアとシンガポールのチームと、初めてのテレビ会議を行ったときのことが忘れられません。オーストラリアのチームは自信に溢れ、直接的なメッセージを伝えていましたが、シンガポールチームはとても控えめで、彼らが何を言いたいのか、良くわかりませんでした。このようなコミュニケーションスタイルの違いが、チーム間で様々な矛盾を引き起こしているのに気づいたとき、私は国によって異なるコミュニケーションスタイルに興味を持ちました。
ホフステードの6次元モデルを研究することによって、集団主義の国では間接的なコミュニケーションが、個人主義の国では直接的なコミュニケーションが用いられることを知り、これらの国の出身者間で起こる葛藤の理由が理解できました。 ホフステードのモデル、つまり私たちのもつ国民文化の相違を認識し理解すれば、コミュニケーションに関わる様々な問題を解決することができます。「いい、悪い」と判断するのではなく、なぜそのような行動を取るのかを理解できれば、多様な国の出身者が集まるチームを効果的に運営していくことが可能です。
異なる文化的価値を認識することは、私たちがなぜ違うのかを理解するための最初の不可欠なステップです。この知識を活用することで、ネガティブなステレオタイプ行動に代わり、違いを乗り越えて協力するという強さを生むことができると思います。みなさまも常に異文化について関心をもちながら、学びを続けてください。
Erika Visser
シニアファシリテーター
南アフリカ出身。薬学及び人間心理学を専攻、バイオテクノロジー企業のレップから始まり、臨床試験研究の分野でキャリア構築を本格化する。地域研究(フィールドワーク)の専門家で、人材・組織開発を含めた様々な職種での20カ国以上のグローバルチーム・メンバーにメンタリングや教育訓練を提供する。働く人々の織りなす文化やそのユニークな世界に魅了される。DISC認定ファシリテータ。異文化チームビルディングやコミュニケーション、組織文化の開発に専門性を発揮する。シンガポール在住。