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デンマークの
ヒュッゲ(HYGGE)のご紹介
vol.1
“世界一幸せな国” デンマークの幸せ、ヒュッゲって何?
世界幸福度ランキング上位3位内の常連であり、ここ10年で1位に4回もなっているデンマーク。そのデンマークで大切にされている価値観、”ヒュッゲ(HYGGE)”をご紹介していきたいと思います。
新型コロナという外的要因と技術の進化によって、多様な働き方が可能になり、家での過ごし方や余暇の考え方が多様になってきました。多様な選択肢があるということは、個人の働き方やライフスタイルを、自ら考えて選択していくことが大切になることを意味しています。みなさんが、幸福感を感じるライフスタイルのヒントになればと思います。
ヒュッゲは翻訳できないデンマーク語と言われています。日本人の感覚的には「ほっこりするような」「あったかくて嬉しい感じ」というのが近いと思います。とはいえ、知らない価値観を理解するって、難しいですよね。私も初めはなかなか掴めなかったので、”ヒュッゲ”を感じるシーンをご紹介して、まず少しイメージしてもらえたらと思います。
幸せの味、昼下がりのバルコニーで
のんびりと楽しむ白ワイン
私がヒュッゲを一番強く感じたのは、6月にライ麦パンの焼き方を学びにデンマークを訪れたときでした。
デンマークのライ麦パンにはまって、ライ麦パンを焼けるようになりたい一心でした(日本で何回も失敗していました 汗)。初めてハイシーズンのデンマークに旅行するため、料金の高さにびっくりし、Airbnbを初めて利用しました。
ホストのカップルはとてもいい人たちでした。遠いところから来た人との出会いに感謝して、お互いや文化の違いを話そう、一緒に楽しく過ごそう。人に対する敬意、そして生活の中で楽しもうとする姿勢といったものが印象的でした。彼らは普通に仕事をしている週ですが、一緒にのんびりと幸せな時間の過ごし方をシェアしてくれました(このカップルとはその後、すっかり友人になりました)。
例えば、夕暮れ時、彼らの居室である上階のバルコニーで、白ワインとチップスでゆっくりしようよ、僕らは行くから一緒に来ないか、と誘ってくれて、美しい初夏の時間を一緒に楽しみました。
他にも、一緒にデンマーク映画のDVDを見よう、じゃあお茶を入れてリビングに持って行こう。エルダーフラワーの季節だから、一緒にコーディアルを作ろうよ。近くの公園へ散歩がてら摘みに行こう。
と、いろいろ誘ってくれました。
彼らも予定がある日もあるし、私も疲れて部屋で寝てしまう時もある。でも、せっかくだから、一緒に楽しもう、という感覚で積極的に接してくれたことは、本当に印象的でした。
ライ麦パンを焼きたい思いだけでコペンハーゲンに来て、知り合いのほぼいない街で、知らない人と過ごす。それは(私にしては)けっこうな冒険で、英語での料理教室などなかなか見つからず、不安もたくさんありました。それが、彼らのおかげで、本当に幸せな時間を過ごし、感激しました。
それで、デンマークって素敵なところですね、と偶然乗ったタクシーの運転手に聞かれるままに、その嬉しい気持ちを話していたんです。
「あぁ、それをいいと思ったんだね。
それがデンマークで大切にしている”ヒュッゲ”ってことだよ」
タクシーの運転手に言われた一言です。
それで、わかった気がしました。”ヒュッゲ”こそが、デンマークに来てから嬉しい時間ばかりだな、と思った理由なのかもしれない。
少しイメージできましたか?この後、デンマークの”ヒュッゲが幸福度とどのように関係しているか、ご紹介していきたいと思います。
祖父江 玲奈
ファシリテーター
中央大学総合政策学部卒業。アクセンチュアにて、組織戦略、組織設計、人材開発戦略を中心とするコンサルティング業務に従事。多くのインターナショナルプロジェクトに参画する。その後、日産自動車株式会社にて、女性のお客様をターゲットとした商品開発を担当。グローバル共通/地域固有でのお客様調査、また男女差の科学的分析に基づいて多くの提案を行い、商品を実現した。商品開発でのアイディア創出プロセスにおいて、論理的・俯瞰的視点による多面的分析力、また画像/ビジュアルイメージやプロトタイプを通じた複合的な情報収集(キュレーション)のプロセスが、新しい商品像を生み出すために非常に重要であることを発見。イノベーションを生み出すアイディア創出方法を構築中。
青山学院大学ワークショップデザイナー講座 修了。デンマークデザインスクール KaosPilot Creative Leadership course 修了。シータヒーリング認定インストラクター/プラクティショナー