NEWSニュース
日本で働く外国人が増えています。
法務省の統計だと、2017年末に日本で3ヶ月以上滞在する外国籍の人数は約247万人。2012年から継続して増加しています。
企業中のホワイトカラーの数も増加しており、「技術・人文知識・国際業務」のカテゴリーの増加率は2016年から2017年で10%以上の増加となっているそうです。
確かに、昔に比べてがホワイトカラーの外国人の数が増えてきたなあという実感値がある方も多いのではないでしょうか。
そんな中、日本企業で働く際の難しさは外国人からよく聞く事でもあります。日本文化は、ホフステードの国民文化スコアで他の文化圏とは異なるパターンを示しています。コミュニケーションやマネジメントの仕方で外国人の母国の標準とは違うことが多いので、そうしたコメントが出ることは非常によくわかります。
昔、日本にほとんどいない職種のエンジニアを世界中から採用するというプロジェクトを行ったことがあります。その際、クライアントのプロジェクトリーダーが外国人エンジニアとの面談時に、「日本は「和」の国です。「和」を尊重して仕事してもらえますか?」と聞いていました。
候補者は「はい、もちろんです」と答えていましたが、「うーーん、このコメントの意味伝わるかなあ。。。」と思ったのを思い出します。
2020年の東京オリンピックに向けて、訪日外国人の数は更に増えることが予想されているため、ホフステード・インサイツ・ジャパンでもインバウンド人材向けの異文化/日本文化理解のワークショップを積極的に行っています。
去る5/24に人材紹介のプロビティ・グローバルサーチと、文部科学省国費留学生協会と協同で「職場ですぐ活用できる異文化理解セミナー」を恵比寿のユーザベースさんのオフィスをお借りして開催させていただきました。
中国、ベトナム、マレーシア、シンガポール、イギリス、等、幅広い国から来日して働いている皆さんと企業の皆様に参加していただきました。ホフステードの国民文化スコアを基礎に、日本文化の特徴とマネジメント・コミュニケーションの特徴をお話しし、ディスカッションしてもらう機会を作りました。
日本以外の文化バックグラウンドの参加者の方々の生の声を聞けるのは大変興味深く、「私のオフィスで日本人がこんな働き方をしている。おかしいのではないか?」という、耳の痛い話も含め、私たちにとっても勉強になりました。
「日本は「和」の国です」という時、それは日本人だけの「和」ではなく、世界に開かれた「和」を作るという意味であって欲しいと思います。
ホフステード・インサイツ・ジャパンも、それに向けて着実に行動を積み重ねていきたいと思います。
(*ホフステード・インサイツ・ジャパンでは、定期的に異文化に関するワークショップを開催しています。ご興味をお持ちの方は、ページ下の「MAIL MAGAZINE登録」からメルマガ登録してください。次回開催時の情報をメルマガでお送りいたします)