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海外との商談、自信を持って行えていますか?
グローバルなビジネス展開を行うことが当たり前になった昨今、海外の企業や人々と商談などの交渉は、誰にとっても直面する可能性のあるものになりました。働きながら英語の学習を続ける社会人の皆様も多いかと思います。
そんな中、下記のようなお悩みを聞くことがあります。
英語の勉強は日々行っており、TOEICの点数も伸びたが、実際のネイティブとの商談で自分がきちんとした商談や交渉が行えるのか、自信が持てない
自分の交渉相手国は、新興国や先進国など様々だが、それぞれの商習慣が違う。相手に合わせた商談や交渉はどのように行えばよいのか?
文化によって商談・交渉の仕方は変わる。知らずにいると大きな機会損失に
商談や交渉の仕方は国によって変わります。その理由は、その社会が大切にする価値観(≒文化)が変わるからです。
例えば、アジア圏は人間関係を重視した商談・交渉が行われる傾向にありますが、これは文化的にアジア圏は集団主義傾向が強く、内集団・外集団で人に対する関わり方が変わるからです。
こうした各国の文化的な傾向を知らずに商談をすると思わぬ失敗をすることがあります。
あるアメリカ人が、中国での商談の際に、商談の前日に招かれたディナーを「長時間フライトで疲れているから」という理由で欠席し、翌日の商談が上手く行かなかったという話を聞いたことがあります。「食事=プライベート」「商談=仕事」という認識で食事を共にしなくても何ら問題が無いと思ったということでしたが、この事例は人間関係を築くせっかくの機会をみすみす逃した文化的対応の失敗事例と見ることもできます。
海外での効果的な商談・交渉を行う為に、ホフステードの6次元モデルを使う
こうした失敗を避けるためには、文化の違いを体系的に学ぶことが有効です。そして、国によって変わる文化の違いを体系的に示したモデルとしてホフステードの6次元モデルがあります。
ホフステードの6次元モデルは、50年以上の研究の蓄積を持つ、最も学術研究の蓄積が多い文化モデルの一つです。
このホフステードモデルに基づき、HIJでは「異文化ネゴシエーションゲーム」というトレーニングコンテンツを開発しました。これは、日本国内・国外で、外国企業や外国人との商談・交渉を行う日本人に向けたものです。このゲームは実践的なネゴシエーショントレーニングで、文化によって変わる商談・交渉のコツをわかりやすく学べるようにデザインされています。
ゲームは日本語・英語のどちらでも実施可能ですが、標準的な形式では、日本語で解説をしながら、ロールプレイを英語で行うというバイリンガル形式で行うことで、しっかりとした文化理解を得つつ、実践的な英語表現も含めて学習することが可能になります。
語学の学習はグローバル・ビジネスを効果的に行う上でとても大切ですが、このプログラムでは、文化の学習と英語を組み合わせることで、より効果的な商談・交渉ができるようになることを目指しています。
ゲームの参考図書として、Hofstede InsightsのJean-Pierre CoeneとMarc Jacobsが書いた、”Negotiate Like a Local: 7 Mindsets to increase your success rate in international business”というものがあります。ゲームの内容は、この本に準拠していますので、ゲームのその場限りの経験で終わらず、予習・復習を通じた深い学習を行うことが可能です。
(“Negotiate like a local” Jean-Pierre Coene, Marc Jacobs)
グローバルでの交渉・商談の方法とその具体的なトレーニングについてご興味があれば、ぜひ一度お問い合わせください。