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#TheCultureFactor2019 In Luxembourg 続編

2020.02.10 小和田 有見

#TheCultureFactor2019 In Luxembourg

皆さま、こんにちは。ファシリテーターの小和田有見です。

ヘルシンキに本部を構えるホフステード・インサイツ・グループでは年に1度、世界各地で活躍するアソシエイトパートナー達が集合する機会があります。2019年も11月13日(水)から15日(金)にルクセンブルグで3日間の国際カンファレンスが開催され、私もアソシエイトパートナーとして初参加しました。先のブログの続編として、一般参加者にも公開された11月15日のカンファレンスにおける私の体験や感想をお伝えしたいと思います。

どこの国でも人間同士の悩みは同じ

今回は、ヘルシンキに本部を構えるホフステード・インサイツ・グループとルクセンブルグ商工会議所との共催により、当日は60ヵ国以上から260名の人々が集まりました。Cultural Intelligence in businessというテーマを通じて、異なる文化背景を持つ参加者達と一緒にワークをしたり、意見交換をした時間は、国文化ごとの“違い”を肌感覚で実感する機会となり、貴重な体験となりました。

”ホフステードの指標を多国籍メンバーのチームで共通言語にしたら無駄なコンフリクトやストレスが減って、もっとサクセスフルになれる可能性があると思う”と語ってくれたイギリス人女性、”国文化で作られている心のカベを超えてビジネスするのは大変”という話(グチ?)を聞かせてくれたルクセンブルクで研修や組織コンサルの仕事をしているベルギー人の女性、”学生が多国籍なので毎日がホフステード三昧、リアルホフステードよ”と大笑いしたオランダ在住で大学教員の中国人女性とは互いに、国文化の違いを超えてコラボレーションすることの大切さや難しさについて意気投合し、それはどこの国でも人間同士の悩みは同じなのだと少しホッとするとともに、多文化世界の可能性に希望を感じたひと時となりました。

また、多くのドリンクやフードが並べられたロビー!休憩時間やランチタイムには飲食しながら自由に会話を楽しめる空間が用意されており、誰もが話しやすい雰囲気と活気をまとい、異文化への理解と受容力の高い人たちの集団はオープンネスの質が違うな…と、ひそかに感動もしていました。

 

日本にビジネス拠点をつくるのはメンドクサイ

他国の皆さんとお話しながら、日本文化を再認識する場面もありました。言われたことを意訳しますと、「日本にビジネス拠点をつくるのは時間がかかるしメンドクサイ。日本より、近隣アジアの他の国につくるほうが手っ取り早い。」…ということでした。

ホフステード博士の6次元モデルで、日本は「女性性/男性性」が95、「不確実性の回避」が92と、いずれの数値も非常に高い国です。成功へのこだわりが強く、失敗を嫌い、新しい事に対しては慎重で、規制やルールを越えるのに時間と労力が必要になります。さらに、日本の「権力格差」は54と中間に位置するため、時に、決定権者や権限の所在がわかりにくい文化特性も併せ持っています。また、ホフステードの6次元モデルに基づき、近しい文化を持つ国々をグループ分けする“メンタルイメージ”においては、日本は6グループある中のいずれにも属さず、世界で唯一の文化特性を持つ国であるとも言われています。このような日本の文化特性が、他国のビジネス上の意思決定に大きく影響していることも強く再認識しました。

日本組織のvisibility

また、ヨーロッパおよびアフリカや中東を拠点とする皆さんとお話していて、同時に何となく感じたのは、彼らの語る“他文化”の中に実は日本は含まれていないのではないか?という点です。もちろん、排除しているわけでもないのですが、日本(おそらくアジア圏)はド真ん中で注目されている国ではなさそうです。グローバル企業では日本組織のビジビリティを問われることがよくありますが、日本の文化特性をしっかり勉強して自覚した上で、自組織のあり方を立て直す必要もあるかもしれません。

ルクセンブルグでのカンファレンス終了後、日本人参加者とアメリカ人、マレーシア人の計8名でポルトガル料理店に行き、美味しいお食事とワインをいただきながら総括会をしました。国文化についての語らいに、終わりはありませんでした。国文化は人の奥深くに価値観として根差し、感情反応と行動に直接的に影響するものですので、今後も国文化についての学びと発見を楽しみ、そして理解と尊重の心を養いたいと思っています。

 

 

 


WRITER

小和田 有見

ファシリテーター

電機メーカーに勤務したのち、人材派遣会社の起業に携わり、次第に、個人と組織の成長や能力開発に関心が向かう。その後、人事の専門会社やEQ検査開発会社などを経て、2003年に独立。以来、感情マネジメントやリーダーシップの開発、チームビルディング等の研修やコーチングを行っている。感情と行動のメカニズムに詳しく、人の心に本質的な気づきを生み出し、行動変容を促すことを得意とする。人の奥深くに刻まれた価値観は、人間関係の中で強い感情を引き起こす大きな要因の1つであるため、ホフステード博士による国民文化の研究から導き出された智慧が広く社会に伝わることを願っている。
EQGA公認EQプロファイラー・EQトレーナー、米国CTI認定プロフェッショナルコーチ、CRR Global認定システムコーチ(チームの最適な関係性促進)、HRDグループ公認DiSCトレーナー、他

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