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デンマークの文化に見る幸福感 vol.5 – 仲間とのヒュッゲ
デンマークの文化に見る幸福感
vol.5仲間とのヒュッゲ
世界幸福度ランキング上位3位内の常連であり、ここ10年で1位に4回もなっているデンマーク。ホフステードの6次元モデルで見ると、女性性が高く、個人主義という特徴があります。
幸福感を感じるデンマークの文化を紐解いていきたいと思います。
デンマークの伝統的なレストランホテル Kro(クロ)にて、デンマークの代表的な家族や友人とのヒュッゲな過ごし方を体験しに滞在しました。当時Kroでマネジャーをやっていたのは、オーナーBentの息子さん、Thomas(トマス)でした。
Thomasはヒュッゲの大切な感覚「人とのつながりから生まれる、ほっとする居心地の良さ・幸福感」を、一緒に過ごすこと、そして自分の仲間との時間を通じてシェアしてくれました。
Thomasがシェアしてくれた、友達とのヒュッゲな時間をご紹介します。
Thomasと過ごしたヒュッゲな時間
朝、Bentとのコーヒー語らい時間にも一緒にきて、ヒュッゲな時間でした。(彼にとっては仕事前の時間ですが)家族も近くに住んでいるので、奥様や子供も遊びにきたり、楽しい時間です。
Thomasは英語が堪能なことと、年代も近いので、いろいろな話をしました。私がデンマーク料理に興味を持った背景や、どんな料理に興味があるか。彼は中国に滞在したことがあって、デンマークでは美味しい中華料理に出会えないこととか文化の違いなど、いろんな話をしました。
ThomasはKroのマネジメントの他にイタリアワインの輸入を手がけていて、レストランのお酒を管理していたので私はあまり知らなかったデンマークのお酒、Akvavit(アクアヴィット)について教えてほしいとお願いしました。
Thomasはお客様がいない時間を選んで、ホテルのバーにあるものを少しずつ味見させてくれました。お酒の謂れなど、お店で飲んでみるだけではわからないことばかり。美味しさはもちろん、とても楽しかった。
そして、ThomasはスモーブローとAkvavitを一緒に楽しむべきだよ、と言ってオールボーのスモーブロー専門店まで連れて行ってくれました。
近くのお城の見学や、オールボーの教会など、いいなと思うところへ連れていってくれたり。
相手はどんな人なんだろう、そして自分はどんな人だよ、と心を開いて話をする。人と人のつながり、というヒュッゲの嬉しさを感じる時間でした。
友人との週末のヒュッゲ
Thomasが誘ってくれたのが、彼の友人達が集まる金曜日の集会。男友達だけでメンバーが決まっているとのことだったのですが、、、「特別に連れて行くよ!」と言ってくれました。
Thomasはハーレーダビッドソンのバイクが好きで、休日などに乗っています。そしてそのハーレー好きの男友達で、金曜日の夜に集まっているクラブがあるのです。
場所は、リーダー的な存在、Kimの家のガレージを改装した部屋。入り口にはもちろんKimのハーレーがあります。
広いガレージに、大きいテーブルとゆったりした椅子、おつまみと、ビールがたくさん入った冷蔵庫。映像と音楽も流しています。
メンバーは夕方から三々五々集まってきます。仕事で疲れちゃったから早めに切り上げて来たり、ゆっくりのんびり来たり。
冷蔵庫にビールがあるので、飲む人はキャッシュオンで好きなペースで飲んでいます。
看板も何もないSmugkro(スムークロ、無認可のバー)だから、他人に言っちゃダメだよ!と言われました。(お酒販売というよりは仲間でシェアしているだけですが)仲間だけが知っている、秘密基地!的な感じがなんともボーイズクラブな楽しさです。
いつもの仲間と過ごせる温かな時間
私はデンマーク語がほとんどできないこともあるし、この人は一体誰?なんでThomasは日本人の女性を連れてきたんだ?と不思議がっているところもあって、最初はみんな少し遠巻きにされていました。でも、いろいろと話をしてみたら、とっても面白い人たち!何より、人生を楽しむエネルギーに満ち溢れています。
大好きなハーレーの話。
前にみんなで遊びにいってバカをやったときの話。
今度行きたいツーリングの話。
よく知っている仲間だからこそ、お互いにいろいろと言い合える。
そんな楽しいヒュッゲな過ごし方を、教えてもらいました。
私をゲストにしてくれて、ありがとう。
受け入れてくれて、ありがとう。
本当に楽しい夜だった!
祖父江 玲奈
ファシリテーター
中央大学総合政策学部卒業。アクセンチュアにて、組織戦略、組織設計、人材開発戦略を中心とするコンサルティング業務に従事。多くのインターナショナルプロジェクトに参画する。その後、日産自動車株式会社にて、女性のお客様をターゲットとした商品開発を担当。グローバル共通/地域固有でのお客様調査、また男女差の科学的分析に基づいて多くの提案を行い、商品を実現した。商品開発でのアイディア創出プロセスにおいて、論理的・俯瞰的視点による多面的分析力、また画像/ビジュアルイメージやプロトタイプを通じた複合的な情報収集(キュレーション)のプロセスが、新しい商品像を生み出すために非常に重要であることを発見。イノベーションを生み出すアイディア創出方法を構築中。
青山学院大学ワークショップデザイナー講座 修了。デンマークデザインスクール KaosPilot Creative Leadership course 修了。シータヒーリング認定インストラクター/プラクティショナー