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異文化理解のフレームワーク「ホフステードの6次元モデル」(3)目的は達成すべきものか、それとも?:男性性/女性性

2019.11.22 宮森 千嘉子

異文化理解のフレームワーク「ホフステードの6次元モデル」(3) MAS

異文化理解のフレームワーク
「ホフステードの6次元モデル」

Vol.3
アイデンティティ : 男性性/女性性

文化の次元とは、他の文化と比較したときに相対的にとらえることができるもの。
ホフステードは、ある国で生まれ育った人々の物事の選好が、国ごとにどう異なるかを6つの次元(切り口)に体系化し、目で見ることのできない文化的価値観の違いを説明します。

ホフステードはこの傾向を「女性性 vs 男性性:競争原理の中で弱者への思いやりや生活の質を重視するか、業績、成功や地位を重視するか」という次元であらわしています。

世界のスコア 男性性/女性性

目標必達・極める文化 ― 男性性

男性性が強い傾向の社会(スコア55 – 100)では、社会的に成功することが重視されます。設定された目標は必ず達成すべきものであり、絶え間ない努力が求められ、その結果成功した者は周りの人々から賞賛されます。また、男女の社会的役割を区別しようとする傾向があり、「男らしい」「女らしい」という表現でものごとを解釈することが多々あります。

例えば、米国・英国・中国・メキシコ・ドイツなどは男性性の傾向を持つ社会であり、目標を常に定め邁進することが評価されますが、日本はそうした国々のなかでも抜きん出て男性性の高い国(スコア)です。日本の場合は、自らに課した目標に向かって「道を極めいく」という傾向が顕著です。

男性性の特徴
  • 業績主義社会が理想で「強い者」「秀でた者」が支持される
  • 欠点の修正を求める社会
  • 働くために生きる。仕事は人生にとって重要な要素
  • 女の子は泣いてもいいが、男の子は泣いてはならない
  • 女性の美の理想は、メディアや有名人に影響される
男性性の国

スロバキア、日本、ハンガリー、オーストリア、ベネズエラ、スイス、メキシコ、中国、ドイツ、英国、コロンビア、米国、オーストラリア、ニュージーランド、チェコ、香港、インドなど。

生活の質、他者への思いやりが重要な文化 ― 女性性

女性性が強い傾向の社会(スコア0 – 44)では、目標は全体の方向を示すものではあるが、必ずしも達成しなくてもよい、ととらえます。成功は時の運でもあり、そこに執着するよりも、大切なひとと一緒にいる時間を重視し、社会の弱者への思いやりにあふれています。こうした社会では、男性と女性の感情的な役割が重なり合っています。フランス、スペイン、ポルトガルなどが女性性の傾向を持ち、なかでもウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランド、アイスランドの北欧5カ国、オランダは極めて女性性の高いスコアを示しています。

女性性の特徴
  • 福祉社会が理想で、貧しい人、弱い人を助ける
  • 寛容な社会
  • 生きるために働く
  • 男の子も女の子も泣いてもいいが、喧嘩してはいけない
女性性の国

スウェーデン、デンマーク、オランダ、ノルウェー、リトアニア、エストニア、ラトビア、フィンランド、コスタリカ、チリ、ポルトガル、ロシア、タイ、韓国、ベトナム

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WRITER

宮森 千嘉子

Hofstede Insights Japan
ファウンダー
取締役
マスターファシリテーター

サントリー広報部勤務後、HP、GEの日本法人で社内外に対するコミュニケーションとパブリック・アフェアーズを統括し、組織文化の持つビジネスへのインパクトを熟知する。また50 カ国を超える国籍のメンバーとプロジェクトを推進する中で、多様性のあるチームの持つポテンシャルと難しさを痛感。「組織と文化」を生涯のテーマとし、企業、教育機関の支援に取り組んでいる。英国、スペインを経て、現在米国イリノイ州シカゴ市在住。異文化適応力診断(IRC) , CQ(Cultural Intelligence) , GCI (Global Competencies Inventory), 及びImmunity to Change (ITC) 認定ファシリテータ、MPF社認定グローバル教育教材<文化の世界地図>(TM)インストラクター、地球村認定講師、デール・カーネギートレーナーコース終了。共著に「個を活かすダイバーシティ戦略」(ファーストプレス)がある。青山学院大学文学部フランス文学科、英国 アシュリッシビジネススクール(MBA)卒。

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